神戸大学医学部附属病院 肝胆膵外科

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研修医体験談

研修医より(1)

外科医って…?学生の頃イメージしていた外科医。体力自慢、ノリは体育会系、頭を使うよりまずカラダデオボエル、とにかく忙しい、などなど決してプラスイメージでは無かったように思います。まさか今、自分が外科医をしているとは夢にも思いませんでした。

私が研修医になった年、現在のスーパーローテーション制度が始まり、5月から大学病院での研修をスタートしました。当時、外科系3か月が必修科目であり、医者になってすぐ消化器外科研修が始まりました。
何といっても外科で1番に連想されるのは手術。飲まず食わずでトイレにも行かず長時間の手術、医者になって右も左もわからず走り回っている間は、しんどいというのが一番の感想でした。が、時が経つにつれて、少しずつ外科医の仕事を理解できるようになってきました。

大学病院では毎日手術があるわけではありません。術前検査や術後管理など手術以外の仕事の方が多かったように思います。むしろ、その時に感じたこと、考えたことのほうが勉強になったように感じます。外科医のセリフではありませんが、手術はそれ自体が目的ではありません。患者の訴えから始まり、綿密な術前検査をして病態の把握を行い、様々な検査を総合しDiscussionを重ね、最も適した治療法を検討し施行する、それが医師の仕事です。
その方法が手術である医者が外科医、内視鏡治療であれば内科医、血管内治療であれば放射線科医、ただそれだけの違いです。そこに至る過程に何ら違いはありません。むしろ違いがあってはいけない。安全かつ確実に手術を行える技術は外科医にとって必要不可欠ですが、どんなに優れた手術であっても適応を間違えれば何の意味もありません。むしろ、人の体にメスを入れる以上、外科医には内科医と同等またはそれ以上の知識と論理が必要とされます。

外科医は体力が資本という考えは、「外科医」という医者のほんの一部に過ぎないということを実感しました。大学病院、特に私たち肝胆膵外科には、他の病院では手術適応外とされた進行癌患者や、心疾患や腎疾患など様々な合併症を持った患者が多く受診されます。つまり、こういった治療方針の決定に至る過程がさらに重要となるのです。

肝胆膵外科医、広く言えば消化器外科医が対象とする疾患の多くは悪性腫瘍です。術前検査から手術、術直後の全身管理、術後数年間にわたるフォローアップ、術後化学療法、再発・転移し最後を迎える瞬間まで外科医のやるべきことは多岐にわたります。その間、患者と闘病生活を共に過ごします。どこか1部分の時間を切り取るのではなく、その気になればその全てに関ることができます。つまり、外科医として患者にしてあげられる事は無限にあるのです。その中には、医学という学問的側面から、手術をはじめとする医療技術という側面、患者-医師という人間関係まで様々な要素が含まれます。繰り返しになりますが、外科医の仕事は手術だけではないのです。

「外科医の魅力は何ですか?」研修医からこう問われることが多くあります。今、5年目の若輩外科医が感じる最大の魅力、それは科学として、医療として、そして人として患者に関われることです。それは「カンジャサマ」、「オイシャサマ」といううわべの関係からはきっと見出せないものだと思います。外科医が時間的、経済的に恵まれているとは決して言えません。しかし、本気で外科医をやれば、必ずそれ以上に得るものがあると思います。「自分は不器用だから」、「もっと頭を使う分野が好きだから」、「体力に自身がない」。これらは外科を選択肢から外す理由にはなりません。一度、私たち神戸大学肝胆膵外科に来て下さい。この意味がきっと理解できるはずです。

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研修医より(2)

私は、神戸大学病院で2年間の初期研修、某市中病院で2年間の外科(後期)研修後、卒後5年目に神戸大学に大学院生(社会人枠)として戻り、医師6年目の春を迎えた女性外科医です。これまでの5年間を振り返ると、多くのすばらしい先輩医師との出会いがあり、熱心な指導医の先生方に恵まれ、今現在「外科医」として仕事をしている自分は、本当にしあわせな人間だなあとつくづく思います。

私が外科医となることを選択した経緯ですが、最初から外科を志望していたわけではありませんでした。

(1) 研修医1年目の春:医者としてやっていけるのか不安いっぱい。それなのに研修は外科からのスタート。最終日まで到達できるのか心配(途中で倒れてしまうかも・・・)。
<このころは、2年目の選択は皮膚科と放射線科の予定>

(2) 外科初期ローテーション中:膵頭十二指腸切除術や生体肝移植があり、毎日忙しくて大変だけど、なんか楽しい。カンファレンスも勉強になる。チーム回診もいい感じ。癌を治療するってやっぱりすごい仕事だと実感。外科医ってかっこいいし、もっと外科で勉強したいと思う。
<でも、女性だし、再受験したから年齢も上だし、外科は無理とあきらめる>

(3) 消化器内科初期ローテーション中:医師となったからには、メジャーでがんばってみたいと感じるようになってきた。「腹痛」を診れる消化器内科医を目指そう。私には体力が無いと思ってたけど、意外となんとかなりそう。もう1回消化器外科も勉強したい。
<このころに、2年目の選択を消化器外科&内科に変更>

(4) 2年目8月(消化器外科ローテ中):消化器内科に90%入局予定。でも、心は外科に未練たっぷり。でも女性だし、外科は無理だ・・・と、悩みすぎて泥酔&嘔吐&意識レベル低下で後輩に自宅へ搬送される。勇気を出して外科のF先生に相談してみると、「外科に興味あるならやってみたらええやん。」との励ましのお言葉を頂く。続いて、具先生から「外科に興味があるなら、とりあえず2年間やってみて、無理だと思ったら消化器内科に転科すればいいし、とにかく一緒にがんばってみましょう。」と、お電話で暖かいメッセージを頂く。

その後もいろいろなことがありましたが、悩み倒した結果、医師3年目4月に某市中病院外科での後期研修へと突入したのでした。市中病院では、鼠径ヘルニアや虫垂炎などの良性疾患手術から食道癌の手術まで非常に幅広く数多くの手術を経験し、多忙ながらもまさに充実の2年間でした。そして、卒後5年目に大学病院へと戻ったわけですが、一般病院では経験できないような難易度の高い肝臓癌・胆管癌・膵癌症例などの担当医となり、ここでも非常に密度の濃い研修をすることができ、楽しい1年でした。

外科に興味がある方、外科医になりたいけど自信が無いと悩んでいる方には、まずは飛び込んでみることをお勧めします。やる気があれば道は開けるものです。ただし、優秀な外科医を目指す医師にとって、どんな病院でどんな研修をするかはとても重要だと思います。やはり、手術が好きで指導熱心な先輩外科医がたくさんいる病院を選ばなければなりません。また、ある程度幅広い手術症例を経験できる病院でなければ充実した研修はできません。

私の場合は、市中病院で毎日手術に明け暮れる日々も楽しかったですが、大学病院で難易度の高い手術や充実したカンファレンスを1つ1つじっくり経験することもとても勉強になりました。これまでの3年間に経験したすべてのことが、外科医としてプラスになることばかりでした。現在は大学院生として在籍していますが、尊敬&愛すべきすばらしい先輩外科医達に囲まれています。神戸大学肝胆膵外科には、大学病院・市中病院ともに、外科医を目指そうとする仲間を一人でも多く増やし、一緒に楽しくがんばりたいと考えている素晴らしい先輩外科医がたくさんいます。外科に興味のある方は、是非、神戸大学肝胆膵外科に見学に来てください。私の“A Happy Life as a Surgeon”をもっと詳しくお教えします!

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