教授挨拶

医学研究科 教授/呼吸器外科 科長 眞庭謙昌 ご挨拶

医学研究科 教授/呼吸器外科 科長 眞庭謙昌

 神戸大学附属病院呼吸器外科が新しい体制でスタートして10年を経過し、着実に環境を整え、実績を積ませていただいております。当科での全身麻酔による手術症例は毎年増え続け、2021年の全身麻酔手術数は神戸大学医学部附属国際がん医療・研究センターと合わせて480例 (うち肺癌手術210例)でした。これも近隣の医院、病院の先生方のご支援があってこそと、深く感謝をしております。またこの間、当病院内の体制としましても、呼吸器内科との一体的な診療を目指して「呼吸器センター」を立ち上げるなど、患者様に最良の医療を提供するという目標に向けての一体感、協調は益々しっかりしています。また、我々にとっては、患者様に最良のタイミングで全人的な医療の一部としての手術を受けていただくうえで、麻酔科の先生方、手術室のスタッフとのきずなが強くなっているのは本当にありがたいことです。さらに、この連携は院内にとどまらず、内科・外科・放射線科・病理診断科合同の呼吸器カンファレンスの発展形として、神戸大学病院ゆかりの呼吸器のメンバーが近隣の病院から集っての勉強会を定期的に開催しています。診療の質の向上のため切磋琢磨するとともに連携を深めており、兵庫県下および阪神地区の地域医療への貢献を目指すものとして重要と考えております。そのような環境の中で2021年には改修・機能強化された「甲南医療センター」、そして2022年5月には新設の「はりま姫路総合医療センター」(前身の製鉄記念広畑病院には2021年)に呼吸器外科を立ち上げ、各科のご協力のもと、外科手術を中心に診療を進めています。今後も我々が提供する医療の質を着実に高め、是非ともご期待にお応えしてまいりますので、先生方が実践されている大切な患者様のための統合的な医療の一部に、神戸大学呼吸器外科を加えていただけましたら幸いです。この地域での充実した呼吸器疾患診療を提供させていただくことを当科スタッフ全員が願っており、それに向けて一致団結して取り組んでまいります。今後ともご支援、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

 

 2017年4月には神戸大学医学部の新しい附属病院として、ポートアイランドの神戸医療産業都市地域に「国際がん医療・研究センター」が設立され5年を迎えました。当センターでは、がんに対する先進的外科的治療の推進、次世代医療、新規医療機器の研究開発、国際的な医療研究並びに教育の拠点を形成、さらにはグローバル化を大きな目標としており、戦略的な医療の開発、そして提供をめざしています。当科においても同地域に集積する300を超える医療機関・研究機関・企業とのコラボレーションにより、ロボット支援下手術など世界に発信・展開できる医療技術の研究・開発に取り組んでまいります。

 

 今後も合併・新設などにより誕生する当地域の大規模病院において総合的・集学的な診療の一角を担う診療科として積極的に人材を輩出していきたいと考えております。若い医師に魅力を感じていただける充実した診療・研究体制のもと、地域に求められる呼吸器外科医を育成し、活躍してもらえる環境づくりに向け、地域医療との連携をさらに深めていきます。

 

 このように、我々はこれからもしっかりと足元を固めつつ、大きな目標を定めて進んでまいります。その実現のためには、多くの皆様方のお力添えがなくてはなりません。今後も連携の輪を太く、大きなものにするよう取り組んでまいりますので、ご支援のほどよろしくお願いします。

神戸大学大学院医学研究科
外科学講座呼吸器外科学分野 教授

神戸大学医学部附属病院
呼吸器外科 診療科長

眞庭謙昌

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