胆膵疾患診療について(早雲、久津見、有坂、杉本、増田、塩見、竹中、小林、他)

 胆膵領域というのは読んで字のごとく、胆汁を排泄する肝内胆管から総胆管、それに付随する胆嚢と膵臓を含んでおり、これらは十二指腸下行脚のVater乳頭で消化管と交通しています。
 この領域は解剖学的に複雑な領域で胃や大腸のように直視下に容易に組織診断を得る事ができず、超音波・CT・MRIなどの複数の画像による総合的な診断が重要になります。その中でもとくに胆膵内視鏡検査の占めるウェートが大きい領域です。  また、胆管結石や悪性腫瘍によって、容易に閉塞性黄疸をきたし、胆管炎を併発することにより生命を脅かす事もこの領域の特徴です。良性疾患である結石や外科切除により根治可能な小さな腫瘍であっても胆管の閉塞が解除できなければ死に至るわけで、 内視鏡的な胆管ドレナージによって閉塞を解除することが、救命・延命に直結します。このように胆膵疾患の診断と治療においては、内視鏡手技が非常に重要な位置を占めています。ただ、残念ながら悪性腫瘍に対する根治治療はまだ外科切除のみですが、 早期診断が困難であるため、切除可能なケースが消化管の腫瘍に比べて少なく、切除成績もいまだ十分ではないと思います。新しい早期診断法の開発や正確な術前診断能を高めていくことなどまだまだ課題の多い領域であり、言葉を替えれば、まだまだやりがいのある領域といえます。 また、外科とのコラボレーションが非常に重要であり、毎週の膵癌cancer boardや毎月の肝胆膵カンファレンスを外科の先生方や放射線科・腫瘍内科・病理の先生方と一緒に行っています。  胆膵内視鏡検査・治療ではERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)とEUS(超音波内視鏡)が中心であり、それらの件数(ERCP:約800件/年)・技術ともに全国のトップレベルにあると自負しています。ERCPでは造影や管腔内超音波検査、ブラシ細胞診・生検といった診断手技の他に、胆石・膵石に対する採石術、胆管や膵管のドレナージとステント治療などの治療手技も積極的に行っています。EUSでは診断率向上のために造影ハーモニック法も取り入れ、EUS-FNA(超音波内視鏡下吸引針生検)も積極的に行っています。EUS-FNAの穿刺手技を応用した膵嚢胞や胆管のドレナージなど、この手技はこれからますます発展していくものと考えています。  胆膵内視鏡は手技を習得するのに少し時間と努力を要しますが、非常に面白く、発展性のある分野です。実地臨床、臨床研究の両面で若い先生方の力を期待していますので、興味のある方は是非一度お越しください。

   

      
















































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