開講コース

がん医療コースがん医療コース

現在も国内の死亡率の多数を占める「がん」は、あらゆる医療分野によって根絶のためのアプローチがなされている。
がん医療コースでは、がん医療分野に従事するメディカルスタッフを、職種ごとに5つの育成コースを設けたうえで、より専門的な領域から育成することを目的としている。

カリキュラム概要カリキュラム概要

がん低侵襲治療エキスパート看護師育成コース

看護師を最大2名募集した。
本育成コースの目的は、腹腔鏡手術など、がん低侵襲治療の看護・マネジメントにおいて、最新の知識と技術を持ち、専門性の高い看護を実践できる人材を育成することにある。

【 到達目標 】
  • 1.腹腔鏡手術の特徴を学び、管理に必要な知識を習得する。
  • 2.手術支援ロボットなど最先端の医療を学び、管理に必要な知識を習得する。
  • 3.がん医療におけるチームの一員としての役割を理解し、積極的に行動できる。
【 講義 】
消化器外科における内視鏡外科手術の現況 / がん低侵襲治療と最新知見 / 泌尿器科における低侵襲手術-ロボット手術を中心に- /
胆石症に対する腹腔鏡下手術の進歩 / 前立腺がんに対する小線源永久挿入療法
【 実習 】
手術室実習 / 小線源治療実習
がん化学療法エキスパート薬剤師育成コース

薬剤師で、3年以上の臨床経験がある者(自施設のがん関連薬剤業務経験者、今後経験する予定者が望ましい)を年間最大2名募集した。
本育成コースの目的は、医師、看護師、臨床検査技師、その他メディカルスタッフと協力して、がん化学療法を適正に遂行し、問題点の発見と解決策の提案ができるエキスパート薬剤師を講義、臨床実習などを通じて育成することにある。

【 到達目標 】
  • 1.がん化学療法に必要な基礎知識・技術・手技の習得。
  • 2.がん化学療法施行中の患者への効果的な服薬説明手法の習得。
  • 3.がん化学療法を遂行する上での問題点明確化と解決方法立案の手法の習得。
  • 4.がん化学療法におけるチーム医療への理解と実践。
【 講義 】
悪性腫瘍の病態の基礎 / 各種抗がん剤の特徴 / 抗がん剤の臨床薬理 / 臓器別がん化学療法の実際 / 支持療法
【 実習 】
注射薬調剤 / 内服薬調剤 / 抗がん薬調製 / 病棟 / 通院治療室 / 化学療法管理室(レジメン管理) / 治験 / DI/TDM
がん治療エキスパート放射線技師育成コース

診療放射線技師で、放射線治療業務に携わって10年以内の者(放射線治療業務を現在もしくはこれから行うものが望ましい)を年に最大2名募集した。
本育成コースの目的は、放射線腫瘍医、品質管理士のもとで放射線治療についての臨床や精度管理、線量測定法を学び、放射線療法に関わる診療放射線技師のエキスパート・メディカルスタッフを育成することにある。

【 到達目標 】
  • 1.放射線治療に必要な臨床医学や放射線物理学を習得する。
  • 2.放射線治療に必要な精度管理の方法を習得する。
  • 3.腔内照射、体外照射の治療計画の概要を習得する。
  • 4.放射線(線源) 管理の方法を習得する。
  • 5.IMRTに必要な基礎知識を習得する。
【 講義 】
リニアックの構造とその特徴 / 基礎と治療:頭頸部腫瘍 / 基礎と治療:胸部・乳房部腫瘍 /
基礎と治療:骨盤内腫瘍 / 基礎と治療:その他 / 化学療法と放射線治療 / 病理学
【 実習 】
治療業務の実際(施設内実習)/ 品質管理の実際(施設内実習)/ 治療計画実習(施設内実習)/
腔内照射の治療とその計画(施設内実習)/ 前立腺永久挿入治療の実際(施設内実習)/
体幹部定位治療の実際(施設内実習)/ 体幹部定位治療(於:他施設実習)/ 化学療法室見学 /
病理部見学 / 腫瘍外来見学 / 粒子線治療(於:粒子線センター)/ IMRT の実際(於:他施設)
※本コースでは、学内のみならず、国内で有数の施設である兵庫県立粒子線医療センターでの実習を行い、この分野での最先端医療についても実習している。
白血病診断エキスパート臨床検査技師育成コース

臨床検査技師で、現在血液学検査業務に従事している者を年に最大2名募集した。
本育成コースの目的は、造血器腫瘍に関する深い知識を持ち、臨床において問題になる点を熟知した上で、骨髄像が正確に読めるエキスパート臨床検査技師を講義・実習などを通して育成することにある。

【 到達目標 】
  • 1.骨髄の普通染色標本と特殊染色標本の作製に必要な知識・技術の習得。
  • 2.骨髄の標本を正確に読影する知識・技術の習得。
  • 3.血液診断学の体系的な知識の習得。
  • 4.細胞表面マーカー解析・細胞遺伝学・分子生物学の知識を総合した造血器腫瘍の診断法の習得。
【 講義 】
血液学系統講義(血液学総論、赤血球の疾患と貧血、白血球の非腫瘍性疾患、急性白血病、慢性白血病と慢性骨髄増殖性疾患、リンパ腫と関連疾患、骨髄腫とM蛋白血症、血小板の疾患)/ 腫瘍学 / 化学療法・分子標的薬 / フローサイトメトリ / 抗がん剤の臨床薬理 / 白血病の化学療法 / 臨床倫理 / 白血病トピックス / 染色体検査 / 地域連携・社会資源 等
【 実習 】
検査部血液/遺伝子検査 / 臨床倫理実習 / 血液診療外来見学 / フローサイトメトリ /
CD-ROM学習/ 腫瘍・血液内科回診 / 腫瘍・血液カンファレンス 等
免疫染色エキスパート臨床検査技師育成コース

病理部門に所属する臨床検査技師で、3年以上の臨床経験がある者を年に最大2名募集した。
本育成コースの目的は、免疫染色は病理診断の正確性を左右する重要な手法であるので、1)用手法、2)様々な種類の自動免疫染色装置の扱い方、特性の理解、3)精度管理、4)二重染色などの先端的手法、を実習形式で学び、免疫染色エキスパートとしての基礎技能を身につけることにある。
また、受講者の自施設での設備を用いた実習も可能とする。

【 到達目標 】
  • 1.免疫染色に必要な基礎知識・技術・手技の習得。
  • 2.適切な免疫染色を行うための至適条件決定法の習得。
  • 3.適切な精度管理の習得。
  • 4.二重染色やオーダーメード医療への応用などの高度技術の理解。
【 講義 】
基礎技術・精度管理 / 免疫染色精度管理 / 免疫染色基礎技術 / 免疫組織診断学 / 用手染色技術 /
自動免疫染色装置 / 免疫染色技術 / 免疫染色応用技術 / 応用技術 / 蛍光抗体法 / 免疫重染色法 / 特殊技能法
【 実習 】
基礎技術 / 基本操作 / 免疫染色基本操作 / 免疫染色標本観察 / 用手染色技術/ 自動免疫染色装置 /
蛍光抗体法標本作製 / 蛍光抗体法・蛍光顕微鏡操作 / 免疫重染色法基礎 / 特殊技能法関連実習 / カンファレンス